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第二部 インドの神々と神話～インド古典文学

マツヤ

ヒンドゥー教三大神の一つヴィシュヌ神の大きな特徴は多くの化身（Avatara）を持っていることです。

地上に悪が栄え世界が危機に陥ったとき、ヴィシュヌ神はさまざまな化身となって地上に現れ、

人々を救うといわれています。クリシュナ神、ラーマ王子、乳海撹拌のさいマンダラ山を支えた亀の化身、

大地を持ち上げた猪の化身、人獅子の化身（ナラシンハ）など、十の化身が特に有名です。

　ここでは人類を大洪水から救い出したヴィシュヌ神の化身マツヤが美しい曙の光の中に描かれています。

人類の始祖が白色、黄色、黒色、赤色（４つの人種）のこどもの姿で描かれているのはおそらく画家の創作です。

石版　　36×26cm 　　RAVI-VARMA-PRESS.　MALAVLI GLP.

韻律の女神ガーヤトリ

真言のかたちをした植物の中心に座している。

原初の海に梵音が響き渡る。創世記第一章

（言霊によって世界が生み出されるという場面）にも通じる荘厳な光景。

石版画　36×26cm RAVI-VARMA-PRESS.　MALAVLI GLP.

乳海の撹拌

　まず世界中からあらゆる植物と種子があつめられ、大海に投げ込まれた。牛乳をかき混ぜて

バターを作る要領でマンダラ山を撹拌棒とし、ヴァースキ龍を綱のかわりに巻きつけ、

魔族と神々がその両端を持ち大海を撹拌した。ヴィシュヌ神は巨大な亀の姿になって、攪拌棒の

軸受けの役割を受け持った。

　この‘史上最大の綱引き’は、なんと千年もの間続けられたという。…撹拌が佳境にはいると

海の色は乳白色となり、さまざまな宝物が生まれてきた。天界の樹木、願いのものをなんでも

生み出す聖牛、ラクシュミ女神、そして最後に神々の主治医であるダヌヴァンタリ神が不死の霊薬

アムリタの壺を持ってあらわれた。

石版　　36×25cm　　Ravi Varma Press

ヴィシュヌ神とその化身（Avatra）

　ヴィシュヌ神の特徴の一つは多くの化身（Avatara）を持っていることです。

地上に悪が栄え世界が危機に陥ったとき、ヴィシュヌ神はさまざまな化身となって地上に現れ、

人々を救うといわれています。クリシュナ神、ラーマ王子、大洪水から人類の始祖を救った

魚の化身マツヤ、乳海撹拌のさいマンダラ山を支えた亀の化身、大地を持ち上げた猪の化身、

人獅子の化身（ナラシンハ）などの十の化身が有名です。

石版　　37×25.5cm　　Ravi Varma Press

カーリヤ龍を退治するクリシュナ

女性の姿をしているのは、クリシュナに許しを乞うカーリヤ龍の妻たちです。

石版　　36×26cm　　RAVI　VARMA　PRESS

牛の中の84の神々

一匹の牛の中には沢山の神々が隠れ住んでいる。

そしてヒンドゥーもパルーシーも、西洋人も牛の恩恵にあずかっている。

ところで、手前のミルクを注いでもらっている男性のしゃがみ方（膝に脇の下を乗せ、腕はぶらりと前に垂らす）

は、インドの伝統的な座り方なのかもしれない。インドに行くとこのしゃがみ方をする人をたまに見かけることがある。

石版　25.5×36cm　RAVI-VARMA-PRESS.　MALAVLI-LONAVLA.

女神像

子どもの絵のような椰子の木や建物の描き方が面白い。

特に、このプリミティブな味わいのある虎の顔はすばらしいです。

石版　　36×25cm　　RAVI-VARMA-PRESS.　MALAVLI-LONAVLA

アンナープルナ女神とシヴァ

石版画　　37×26cm　　RAVI VARMA PRESS,MALAVLI,　G.I.P.

シヴァ神

静かで厳かな、神秘的な気配に包まれている。

現代の神様絵に描かれているシヴァ神にわりあい近い姿ですが、現在シヴァの顔は、

多くの場合もっと細面で鋭角的な鼻をした美青年に描かれています。今描かれているような

タイプのシヴァ神が描かれるようになったのは、そう昔のことではないのかもしれません。

石版時代のシヴァは髭を生やした壮年男性の姿で描かれることが多いのです。大衆宗教画は、

人々が神々について抱くイメージに対しても意外なほど強い影響力を持っているのだと思います。

石版　　51×35cm　　Publishud by HARNARAYAN＆SONS,　JODHPUR

URVASI　

　イダーの子プルーラヴァスは、アプサラス（天女）の一人であるウルヴァシーに熱烈な恋をした。

しかし、ウルヴァシーは本来ガンダルヴァ（黄金の翼を持つ鳥人）の妻となるべき存在であった。

ウルヴァシーは結婚を承諾したが、その結婚には次のような条件がつけられた。

「けっしてわたしが望まぬ時に近づいてはなりません。それから、あなたの裸身をわたしに

見せないでください」彼は条件を守ることを誓い、二人は結婚したのだったが…

石版　　51cm×35cm　　RAVI VARMA PRESS（1928）　　採集地：Porbandal
　

魔王ラーヴァナとハヌマーン

　ハヌマーンはラーヴァナにさらわれたシータ姫を救い出すため、ランカ島に渡り、

そこでわざと暴れてラーヴァナのところへ連れていかれます。ハヌマーンは長く長く

伸ばしたしっぽでとぐろを巻いて、その上に座り、ラーヴァナに告げます。

「わたしは今、誰よりも高い席に座っているけれども、お前のように思い上がってはいない。

私はラーマ様の忠実なしもべであり、シータ様を連れ戻すためにやってきた。

まもなくお前はラーマ様の手で罰せられるだろう」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「インドの子供むけハヌマーン物語」より

石版　35×25.5cm　　RAVI VARMA PRESS,　MALAVLI..G.I.P.　　採取地：MADRAS
　

シャクンタラーとメーナカー

石版　　52.5×36cm　　RAVI VARMA PRESS

５人の神（パンチ・デーヴァ）

採集地：ラジャスタン州　Shikar

石版　　RAVI　VARMA　PRESS