セナンク修道院

Abbaye de Snanque

フランス南東部、プロバンス地方、ボークリューズ県ゴルドにある、12世紀中頃に建造された

ロマネスク様式のシトー派修道院。シルバカーヌ修道院、ルトロネ修道院と共に、「プロバンスの三姉妹」と

呼ばれている。清貧を旨とするシトー派は贅沢を嫌い、建築からも装飾的要素が極力排除されたが、

それによって建築そのものの構成美や、静かで簡素な美しさが際立っている。

セナンク修道院

プロヴァンスはとにかく交通の便が悪い。小さな村に行くための公共の交通機関がない。

バスがあっても一日数本。村に行くにはタクシーやレンタカーで行くしかない。

レンタルサイクルを当てにしていたのだが、アプトの町のレンタルサイクル店に行ってみると、

数日先まで予約で埋まっていて、一台も空いていないとのこと。

セナンク修道院へはタクシーで行った。アプトの町から70〜80euroくらいだったと思う。

ゴルドの町を抜けてしばらくすると、山の中の深い谷底に修道院の建物が見えてきた。

ラベンダーの季節ではないのがちょっと残念だったが、念願のセナンク修道院を見ることができて嬉しかった。

建物の外観も美しかったが、特に回廊は本当に息を飲むほど美しかった。

有名な場所だけあって観光客が多かったが、ずっと回廊を見ていると、時々他の観光客が

殆どいなくなる時間帯もある。静寂のなかで、清楚で端正な建築美を楽しむことができた。

売店で本や絵葉書を買った後、修道院とラベンダー畑の絵を描いた。

ラベンダーはほとんど咲いていなかったが、色鉛筆で描き加えて満開の状態にした（笑）

修道院は村から4kmほど離れた山の中にあります。

ゴルド村

ヒッチハイク

セナンク修道院を見た後、アプトに帰りたかったが、バスもタクシーもない。

山の中を4km歩いてゴルドの村に行く。大勢の観光客でにぎわっているが、みんな自分の車やレンタカー

で来ているようだ。私のように公共の交通機関をあてにする貧乏旅行者などあまりいないのだろう。

アプトの観光案内所でもらったタクシードライバーのリストを見て、電話をかけまくるが、

半分以上は電話が通じない。通じても「遠くにいて行けない」　「えっ！今日？　ムリ」

「もう営業時間終わってます」といった返事ばかりで、一台もつかまらなかった。

しかたなく、バスが走っていそうな街道まで歩くことにした。街道までは8Kmくらいある。

ヒッチハイクすることも考えた。幸せそうなカップルや家族連れの車に便乗するのは気が引ける。

おじさんが一人で運転している業務用車やトラック通ったときだけ手を挙げたが、誰も止まってくれない。

街道に着いたのは午後8時半過ぎ。あたりは暗くなり始めていた。小さな集落でバス停を探したが、

最終バスはもう行った後のようだった。アプトまではあと20km以上もある。絶対絶命のピンチ！？

・・・まあ20km歩けないこともないが、辛すぎる。

必死の思いで通り過ぎる車に向かって手を挙げた。数台の車が素通りした後、

片方のライトが点かなくなっている軽自動車が十数m先で止まった。ついにヒッチハイク成功！

（ヒッチハイクをするのはギリシャのヒオス島以来、7年ぶり）

止まってくれたのは、ピエールさんという、20代中盤くらいのフランス人男性。干し煉瓦職人で、

禅に興味があるとのこと。坊主頭に銀縁メガネ、さわやかな好青年だ。

彼は嫌な顔一つせずにアプトまで乗せてくれた。お金を渡そうとしたが受け取ってくれないので、

私の絵（プリントアウトしたもの）をプレゼントした。

ついにアプトに無事帰還！　いつものレストランChez mon Cousin Alphonseで遅い夕食を食べる。

さっきまで大ピンチだったのが嘘のような、今無事にアプトの町にいるのが夢のような

不思議な気持ちだった。

ヒッチハイクでアプトの町に無事生還！　この日の夕食の味は格別」だった。

「水車とアンティークの町」　リル・シュル・ラソルグ

町の至る所に運河があり、あちこちで水車が回っています。水着姿で泳ぐ人や、舟遊びする人たちの

姿も見かけました。リル・シュル・ラソルグはフランス有数のアンティークの町としても有名です。

小さな田舎町なのに300を超えるアンティーク店があり、フランスではパリに次いで2番目に

アンティーク店が多いそうです。

私は水辺の風情のある建物も、アンティークも大好きなので、この町が大好きになりました。

町のあちこちでやっているストリートミュージシャンの演奏も楽しかったです。

水辺に立つホテルの部屋も最高で、本当にこの町に来てよかったと思いました。

ホテル"Les Terrasses du Bassin"

今回のフランス旅行で、自分にとって最高のホテル。二階右から3番目の窓がある部屋に泊まった。

写真右の橋の上にテーブルが並んでいて、食事できるようになっている。

ロケーション最高！

この部屋で一泊55euroは高くない。

ホテルの窓からの眺め

公園

旅する音楽家

'70sアメリカンロック。かっこいい演奏にしびれました。

ストリート・ミュージシャン。トラッドフォーク演ってました。

ダルシマーという楽器

ホテルの窓から見る夜景。

朝のひと時。　エスプレッソ、ペリエ、「2号室」の鍵。

LAMENTATIONS de JEREMIEを譲ってくれたお店。

お店のおばさんにこの手の本を探していると言うと、長い時間かけて、一生懸命探してくれた。