| Words ５． １ ２ ３ ４ ５ ６ |
| 朝出発、また眼前に海を見る。 Ken-ichi |
| 黄金時代への恋慕は止みがたい。 あの淡く瑞々しいきらめき、Summer of LOVE。 2003 |
| 春の海は甘く淡くさざめく 淡くさざめき、きらめく しずかな海の面に舞い散る花 ただ一瞬 瞬きするまに過ぎる夢のように Ken-ichi |
| 「時間よ止まれ、おまえはいかにも美しい」と言うことのできる、最高の瞬間が 訪れたなら、自分の魂も惜しくはない、とファウストは言った。 幸福が、ただ一日の間でも続いたなら、一日の中に永遠的なきらめきがあったなら、 それは一生の間続く幸福に劣るものだろうか？ もとより、一生の間続く幸福など、めったにあるものではない。 100日の間最高に幸せだった、という人がいたら、 その人はめったにいないほど幸福な人でははいか。 |
| ほんとうは、何も与えられていないなんてことはない。 それどころか、計り知れないほど多くのものを与えられている。 それは頭の隅の方ではわかっている。 最高のものが得られないと思うと、ささやかな幸福が見えなくなる。 恩知らずで罰当たりな状態。でも、なかなかそこから抜け出せない。 |
| 自分のことを、ものすごく無価値で、悲惨で、不幸な人間であると思うことがある。 しかし、ものすごく恵まれた、祝福された運命を与えられていると思うこともある。 |
| 友との出会い、旅行での美しい光景や、人々との出会い、 音楽、絵画、書物など、すばらしい出会いはあったし、 全宇宙に感謝したいと思うこともあった。 美しいものを見て美しいと感じることができるし、 人生の最も重大だと思う問題について考えることもできるし、 家の近くにはうつくしい野原や林があった。 これは自分には、存外の幸福なのかもしれない。 |
| 陽の光にきらめく木々の緑を見ることができる。 うつくしい音楽を聴くことができる。 神的な叡智について思いをめぐらせることができる。 旅をすることができる。 |
| 窓の外は太陽をもとめ あらゆる茎がまがろうとする 雨は花はそして旅は ぼくをひとりつれてゆく 早川義夫 |