「新約聖書の「マタイ福音書」には、三人の東方の博士たちが、キリストの誕生を祝福したことを記す。

この博士達は、ギリシア語でマゴスと呼ばれ、本来ペルシアの聖職者を意味していた。

彼らは、占星術をはじめ、多くの秘教的知識に通じ、予言能力にすぐれた者たちであった。

マゴスは、その複数形から、一般にマギと称され、数々の伝説に登場し、英語のマジックの語源

ともなる。「マタイ福音書」も、星を見てキリストの誕生を知り、夢の告げるところにより帰国したと

述べる。ギリシアの人々は、このマゴスこそ、カルデアの秘教を伝えている者たちであり、

ゾロアスターは彼等の師であると信じていた。」

岡田明顕著　ゾロアスターの神秘思想　（講談社現代新書） より引用。